アメリカへ食品・飲料を輸出するなら知っておきたいFDA Prior Notice(事前通知)
Q1. FDA施設登録(FDAナンバー取得)を行っていれば、Prior Notice(事前通知)は不要ですか?
A1. いいえ、別途必要です。FDA施設登録は「製造・保管施設」に対する登録ですが、Prior Noticeは「実際に輸出する個々の輸入貨物」に対して出荷ごとに事前通知を行う手続きです。両方の手続きを完了させる必要があります。
Q2. Prior Notice(事前通知)は誰が、いつまでに提出しなければなりませんか?
A2. 通常は米国の輸入者や通関業者が提出を行うか、日本側の輸出者が専用システム(PNSI等)から提出します。提出期限は輸送手段によって異なり、航空便は到着の2時間前まで、船便は到着の8時間前までに提出を完了させる義務があります。
Q3. Prior Noticeの提出漏れや記載内容の誤りがあった場合、どうなりますか?
A3. 有効なPrior Noticeが確認できない場合、米国税関(CBP)およびFDAにより貨物の輸入許可が下りず、港や空港で貨物が保留(Hold)または差し押さえられます。最悪の場合、日本への強制返送や現地での破棄処分となるリスクがあります。
アメリカへ食品・飲料を輸出するなら知っておきたいFDA Prior Notice(事前通知)
Prior Noticeとは?輸入前にFDAへ通知する重要な手続き
アメリカへ食品や飲料を輸出する際には、輸送や通関の手配だけでなく、米国の食品安全に関するさまざまな規制への対応が必要です。
その中でも、食品・飲料をアメリカへ輸出する企業が知っておきたい重要な手続きのひとつが、FDA Prior Notice(事前通知)です。
Prior Noticeとは、アメリカへ食品を輸入する前に、輸入される食品や貨物に関する情報をFDA(米国食品医薬品局)へ事前に通知する制度です。
日本からアメリカへ食品や飲料を輸出する場合、日本酒やワイン、ビールなどの酒類をはじめ、加工食品、飲料、その他の食品についても、 FDA Prior Noticeが必要となるケースがあります。
「Prior Noticeとは何?」
「どのような商品が対象になる?」
「どのような情報を提出する必要がある?」
「FDA登録とは何が違う?」
この記事では、FDA Prior Noticeの基本から、申請時に必要な情報、提出方法、よくあるミス、未提出の場合のリスクまで、分かりやすく解説します。
FDA
Prior Notice(事前通知)とは?
FDA Prior Noticeは、アメリカへ食品などを輸入する前に、FDAへ輸入貨物に関する情報を事前に通知する手続きです。
この制度は、2002年に制定された「Public
Health Security and Bioterrorism Preparedness and Response Act(公衆衛生安全保障およびバイオテロリズムへの備え・対応法)」を背景として設けられました。
FDAが輸入される食品について事前に情報を把握することで、食品による健康上のリスクや不正な輸入などに対応し、必要な場合には適切な措置を取ることができます。
つまり FDA Prior Noticeは、単なる書類提出ではなく、アメリカへ輸入される食品についてFDAが事前に情報を確認するための仕組みです。
FDA登録とPrior Noticeは何が違う?
FDA登録とPrior Noticeは、どちらもアメリカへの食品・飲料輸出で重要になりますが、役割が異なる別の手続きです。
簡単に整理すると、
|
FDA施設登録 |
Prior Notice |
|
FDAに対象施設を登録する |
輸入される食品についてFDAへ事前通知する |
|
主に施設に関する手続き |
実際の輸入貨物に関する手続き |
|
施設情報などを登録 |
商品・製造者・輸入者・輸送などの情報を提出 |
|
FDA施設登録番号(FDAナンバー)が発行される |
輸入貨物ごとに事前通知を行う |
そのため、FDA施設登録を行っているからPrior Noticeが不要になる、というものではありません。
アメリカへ食品・飲料を輸出する企業は、それぞれの手続きが必要かどうかを確認することが重要です。
なぜPrior Noticeが重要なのか?
2011年に成立した FDA
Food Safety Modernization Act(FSMA:食品安全強化法)では、食品の安全性について、問題が発生してから対応するのではなく、リスクを事前に防ぐ「予防」が重視されるようになりました。
FDA Prior Noticeも、このような食品安全に対する予防的な考え方の中で重要な役割を果たしています。
FDA Prior Noticeには、大きく3つの役割があります。
1. 食品の安全を守る
Prior Noticeによって輸入食品の情報を事前に把握することで、FDAは商品に潜在的な健康リスクがないかを確認し、必要な対応を取ることができます。
食品の安全性に問題がある場合や、汚染された可能性のある食品などについて、アメリカ市場への流入を防ぐことにつながります。
2. 不正な輸入を防ぐ
Prior Noticeでは、輸入される食品について詳細な情報を事前に提出します。
FDAはその情報を利用して、未承認の商品、偽造品、不正に加工された商品など、問題がある可能性のある貨物を確認することができます。
これは消費者の安全を守るだけでなく、正規に商品を輸出している企業を守ることにもつながります。
3. 輸入・通関手続きをスムーズにする
Prior Noticeを正しく提出しておくことは、アメリカ到着後の輸入・通関手続きを円滑に進めるためにも重要です。
反対に、情報の不足や入力ミスなどがあると、追加確認や検査などが必要となり、貨物の引き取りが遅れる可能性があります。
適切に申告することで、国境での処理をスムーズにし、追加検査や規制上の問題による遅延、追加コストなどを抑えることにつながります。
Prior Noticeとは?輸入前にFDAへ通知する重要な手続き
アメリカへ食品や飲料を輸出する際には、輸送や通関の手配だけでなく、米国の食品安全に関するさまざまな規制への対応が必要です。
その中でも、食品・飲料をアメリカへ輸出する企業が知っておきたい重要な手続きのひとつが、FDA Prior Notice(事前通知)です。
Prior Noticeとは、アメリカへ食品を輸入する前に、輸入される食品や貨物に関する情報をFDA(米国食品医薬品局)へ事前に通知する制度です。
日本からアメリカへ食品や飲料を輸出する場合、日本酒やワイン、ビールなどの酒類をはじめ、加工食品、飲料、その他の食品についても、 FDA Prior Noticeが必要となるケースがあります。
「Prior Noticeとは何?」
「どのような商品が対象になる?」
「どのような情報を提出する必要がある?」
「FDA登録とは何が違う?」
この記事では、FDA Prior Noticeの基本から、申請時に必要な情報、提出方法、よくあるミス、未提出の場合のリスクまで、分かりやすく解説します。
FDA
Prior Notice(事前通知)とは?
FDA Prior Noticeは、アメリカへ食品などを輸入する前に、FDAへ輸入貨物に関する情報を事前に通知する手続きです。
この制度は、2002年に制定された「Public
Health Security and Bioterrorism Preparedness and Response Act(公衆衛生安全保障およびバイオテロリズムへの備え・対応法)」を背景として設けられました。
FDAが輸入される食品について事前に情報を把握することで、食品による健康上のリスクや不正な輸入などに対応し、必要な場合には適切な措置を取ることができます。
つまり FDA Prior Noticeは、単なる書類提出ではなく、アメリカへ輸入される食品についてFDAが事前に情報を確認するための仕組みです。
FDA登録とPrior Noticeは何が違う?
FDA登録とPrior Noticeは、どちらもアメリカへの食品・飲料輸出で重要になりますが、役割が異なる別の手続きです。
簡単に整理すると、
|
FDA施設登録 |
Prior Notice |
|
FDAに対象施設を登録する |
輸入される食品についてFDAへ事前通知する |
|
主に施設に関する手続き |
実際の輸入貨物に関する手続き |
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施設情報などを登録 |
商品・製造者・輸入者・輸送などの情報を提出 |
|
FDA施設登録番号(FDAナンバー)が発行される |
輸入貨物ごとに事前通知を行う |
そのため、FDA施設登録を行っているからPrior Noticeが不要になる、というものではありません。
アメリカへ食品・飲料を輸出する企業は、それぞれの手続きが必要かどうかを確認することが重要です。
なぜPrior Noticeが重要なのか?
2011年に成立した FDA
Food Safety Modernization Act(FSMA:食品安全強化法)では、食品の安全性について、問題が発生してから対応するのではなく、リスクを事前に防ぐ「予防」が重視されるようになりました。
FDA Prior Noticeも、このような食品安全に対する予防的な考え方の中で重要な役割を果たしています。
FDA Prior Noticeには、大きく3つの役割があります。
1. 食品の安全を守る
Prior Noticeによって輸入食品の情報を事前に把握することで、FDAは商品に潜在的な健康リスクがないかを確認し、必要な対応を取ることができます。
食品の安全性に問題がある場合や、汚染された可能性のある食品などについて、アメリカ市場への流入を防ぐことにつながります。
2. 不正な輸入を防ぐ
Prior Noticeでは、輸入される食品について詳細な情報を事前に提出します。
FDAはその情報を利用して、未承認の商品、偽造品、不正に加工された商品など、問題がある可能性のある貨物を確認することができます。
これは消費者の安全を守るだけでなく、正規に商品を輸出している企業を守ることにもつながります。
3. 輸入・通関手続きをスムーズにする
Prior Noticeを正しく提出しておくことは、アメリカ到着後の輸入・通関手続きを円滑に進めるためにも重要です。
反対に、情報の不足や入力ミスなどがあると、追加確認や検査などが必要となり、貨物の引き取りが遅れる可能性があります。
適切に申告することで、国境での処理をスムーズにし、追加検査や規制上の問題による遅延、追加コストなどを抑えることにつながります。
Prior
Noticeが必要なのはどんな商品?
FDA Prior Noticeは、FDAの規制対象となる食品などをアメリカへ輸入する場合に必要となります。
対象となるものには、以下のような商品があります。
·
食品・飲料
·
栄養補助食品
·
動物用飼料
·
FDAの規制対象となる一部の化粧品
ただし、すべての輸入品にPrior Noticeが必要というわけではありません。
そのため、アメリカへ商品を輸出する前に、自社の商品がFDAの規制対象に該当するかを確認することが大切です。
食品や飲料を扱う企業の場合は、商品ごとに必要な手続きを確認しておくと安心です。
Prior
Noticeの提出にはどんな情報が必要?
FDA Prior Noticeを提出する際には、輸入する商品だけでなく、製造者、輸入者、輸送方法などについても情報を準備する必要があります。
主な情報には、以下のようなものがあります。
商品情報
輸入する商品の正確な商品名、内容、成分、用途など。
製造者・出荷者情報
商品の製造者や出荷者の名称、連絡先など。
原産国
商品が製造・生産された国に関する情報 。
輸入者情報
アメリカ側の輸入者の会社名、住所、連絡先など。
輸送業者情報
船舶名、フライト番号、車両情報など、貨物を輸送する業者や輸送手段に関する情報。
到着情報
アメリカへの到着予定日時、入港する港、輸送手段など。
FDA商品コード
輸入する商品に対応するFDAの商品コードなど。
このように、Prior Noticeでは複数の情報を正確に揃える必要があります。
FDAのEntry Submissionについて詳しくはこちら
Prior
Noticeでよくあるミス
FDA Prior Noticeを提出する際には、情報の間違いや不一致に注意が必要です。
たとえば、
·
商品の説明が他の書類と一致していない
·
製造者情報が間違っている
·
原産国の情報が異なっている
·
FDA商品コードが正しくない
·
必要な情報が不足している
といったケースがあります。
FDA Prior Noticeだけでなく、インボイスやその他の輸入関連書類とも情報が一致していることが重要です。
提出前にすべての情報を確認することが、輸入手続きのトラブルを防ぐポイントです。
FDAが公開している主なEntry Submissionのエラーについてはこちら
Prior
Noticeはどうやって提出する?
FDA Prior Noticeの提出は、一見すると複雑に感じるかもしれません。
しかし、必要な情報を事前に整理しておけば、基本的な流れを理解することはそれほど難しくありません。
まずは、輸出する商品がFDAの規制対象となるかを確認します。
FDAでは、食品(飲料や栄養補助食品を含む)、動物用飼料、一部の化粧品、放射線を放出する製品など、さまざまな規制対象製品について情報を提供しています。
FDA Prior Noticeを提出する2つのシステム
Prior Noticeの提出方法には、主に2つのシステムがあります。
① ABI / ACE
**Automated Broker Interface(ABI)/Automated Commercial
Environment(ACE)**を利用して提出する方法です。
ACEは、米国税関・国境警備局(CBP)とFDAのシステムを連携させ、Prior Noticeだけでなく、貨物のリリース、マニフェスト、輸出入手続きなど、さまざまな通関関連業務に利用されています。
米国側の輸入者や通関業者が利用するケースも多い方法です。
② PNSI
もうひとつが、FDAのPrior Notice System
Interface(PNSI)です。
国際郵便での輸入や、In-Bond Entry、Foreign Trade
Zone(FTZ)への搬入など、ACEを利用した通常の申告が適していないケースでは、PNSIを利用してPrior Noticeを提出することがあります。
どちらの方法を利用するかは、輸送方法や輸入形態などによって異なります。
FDA Prior Notice System Interface(PNSI)のガイドはこちら
Prior
Noticeを提出しなかったらどうなる?
必要な FDA Prior Noticeが提出されていない場合、アメリカへの輸入に影響する可能性があります。
FDAには、有効な FDA Prior Noticeが提出されていない貨物について、輸入を認めない権限があります。
その結果、
輸入が認められない
FDA Prior Noticeが提出されていない場合や、提出された情報が誤っている・不足している場合、FDAによって貨物の輸入が認められない可能性があります。
貨物の保留・差し押さえ
公衆衛生上のリスクがあると判断された商品について、FDAが貨物を保留または差し押さえる場合があります。
追加コストや遅延
貨物の保留などによって、追加の事務コストが発生したり、商品の到着が遅れたりする可能性があります。
民事・刑事上の制裁
意図的にFDAの規制に違反した場合には、罰金などの民事上の制裁や、重大なケースでは刑事上の責任が発生する可能性もあります。
そのため、アメリカへ食品・飲料を輸出する際には、必要なPrior Noticeを正確に提出することが重要です。
Prior
Noticeのコンプライアンスを維持するために
アメリカへの輸出を継続して行う企業は、一度手続きを済ませれば終わりではなく、商品情報や規制の変更にも注意する必要があります。
FDAの最新情報を確認する
FDAの規制や手続きは変更される可能性があります。
そのため、FDAの公式情報を定期的に確認し、自社の商品に関係する変更がないかを把握しておくことが重要です。
輸出関連書類を適切に管理する
インボイス、Bill of Lading(船荷証券)、Certificate of Analysis(分析証明書)など、輸出に関する書類を適切に保管しておきましょう。
また、商品情報に変更があった場合は、その変更内容も記録しておくことが重要です。
正確な記録を維持することは、FDA規制への対応を示すだけでなく、将来的な通関手続きをスムーズに進めるうえでも役立ちます。
商品情報を最新の状態に保つ
原材料、製造方法、商品の用途などに変更があった場合は、関連する商品情報も更新する必要があります。
古い情報や誤った情報をPrior Noticeに使用すると、申告が受理されず、通関手続きに影響する可能性があります。
Prior
Noticeが受理されなかった場合は?
万が一、提出した FDA Prior Noticeが受理されなかった場合には、原因を確認して速やかに対応することが重要です。
入力した情報に誤りがある場合は、正しい情報に修正して再提出します。
また、FDAから追加書類を求められた場合には、必要な資料を提出する必要があります。
特に、
·
商品情報
·
製造者情報
·
輸入者情報
·
原産国
·
輸送情報
·
FDA商品コード
などに誤りがないかを確認しましょう。
FDAの検査に備えてできること
FDA Prior Noticeだけでなく、FDAによる輸入時の確認や検査に備えて、普段から適切な管理体制を整えておくことも重要です。
FDAの検査について理解する
自社の商品カテゴリーにどのようなFDAの確認・検査が関係するのかを事前に把握しておきましょう。
GMPなど適切な製造管理を行う
Good Manufacturing Practices(GMP)などの考え方に基づき、適切な品質管理や記録管理を行うことが重要です。
適切な保管・取り扱いを行う
商品に適した温度、保管環境、取り扱い方法などを維持し、品質劣化や汚染を防ぎます。
FDAによる確認には適切に対応する
FDAによる検査や確認が行われる場合には、必要な資料を準備し、指摘事項に適切かつ速やかに対応することが大切です。
アメリカへの食品・飲料輸出ではPrior Noticeを忘れずに
アメリカへ食品や飲料を輸出する際には、FDA施設登録とPrior Noticeの両方について、必要性を確認することが重要です。
FDA施設登録は「施設」に関する手続き、Prior Noticeは「実際に輸入される食品・貨物」に関する事前通知、と考えると、それぞれの役割を理解しやすくなります。
特に、アメリカへの輸出を継続的に行う場合は、
施設情報 → 商品情報 → 輸入者情報 → 輸送情報 → Prior Notice
といった情報が正しくつながっていることが重要です。
情報の不一致や入力ミスを防ぐためにも、出荷前に必要な情報や関連書類を整理しておきましょう。
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